なんてゆーかカオスです。
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先日、伊藤計劃の『虐殺器官』を読みました。
三茶のTSUTAYAの書店に立ち寄ったときに伊藤計劃コーナーができていて、帯には「ゼロ年代ベストSF第1位」だとかすごいこと書いてあるし、一体どんな本なのかなぁと思って手に取ったのです。今までSFは読んだことなかったので新ジャンルを開拓しようかなと。苗字も気になったしね~(笑)
著者の伊藤計劃は、2007年に作家デビューしてからわずか2年ほどでガンのため早逝されました。34歳の若さでした。最後の作品となった『ハーモニー<harmon>』は死後に第30回日本SF大賞を受賞しました。故人が同賞を受賞するのは初めてだったそうです。
あらすじ(wikipediaより)
サラエボが核爆発によってクレーターとなった世界。後進国で内戦と民族衝突、虐殺の嵐が吹き荒れる中、先進諸国は厳格な管理体制を構築しテロの脅威に対抗していた。アメリカ情報軍のクラヴィス・シェパード大尉は、それらの虐殺に潜む米国人ジョン・ポールの影に気付く。なぜジョン・ポールの行く先々で大量殺戮が起きるのか、人々を狂わす虐殺の器官とは何なのか?
このあらすじだけ読むと、軽々しくどんどん盛り上がる話のように思えますが、実際はとても淡々とした文章で重い話です。そして、全然日本の小説っぽくない!!!話のステージも世界規模です。中盤、主人公がプラハに行くあたりから話が動き出して面白くなってきます。また、詰まっている知識量も物凄い!!!私のようなパンピーには、小ネタを全く拾いきれないほどに!
ところで、主人公は紛争や虐殺の起きている地域の危険人物を暗殺する仕事をしており、母親の延命治療を止めたことに対して罪の意識を感じています。(母親は亡くなっているわけですから、本当はどうしてほしかったのか分からないのです・・・)
私は本家の「罪と罰」を読んでないのですが、帯に「現代における罪と罰」と書いてあるので、ほほうこんな感じなのかなぁ~と勝手にうなずいたりして。
主人公のような軍人たちは、仕事に支障がないように薬やカウンセリングで精神や感情をコントロールしています。(つまり、子どもの兵士が襲ってきても容赦なく殺す・・・)
任務のために自己を抑圧し、兵器という物として扱われる・・・なんと恐ろしい。。
残酷なシーンが多いのでそれも恐ろしいですが、現実の戦場のほうがもっと凄まじいはずなので、そう思って読んでいました。
でも体に吹き付けるとディスプレイになるスプレー、道案内やお店の情報を表示するオルタナ(拡張現実みたいな?)、人工筋肉でできている飛行機の翼(これはちょっと気持ち悪いけど)等々、自分の想像を超えたハイテク技術が登場して、これにはとてもワクワクしました。
また、この小説にはいろんな問いが含まれており、主人公と一緒に悩みながら読み進めていくような気分でした。一例としては以下の通りです。
・体の器官がどのくらい生きていれば「わたし」なのか、そして「意識」とは
・人間の思考は言葉によって規定されるのか
・自由とは何なのか
・人間の良心はどうして生まれたのか
・なぜクラヴィスは暗殺を続けるのか
・なぜジョン・ポールはなぜ虐殺を裏で先導し続けるのか
普段は家でテレビを見ながらピザを食べる。指令が来たときは仕事で現地へ赴くけれども、その他のことへは無関心。戦争の裏側にある真実は知らない。最初の頃の主人公の姿は、現代の私(達って書いちゃって大丈夫かな・・・?)そのもの。近未来という設定ですが、生々しく身近な世界に感じられてしまいました。
お隣の席の同期が昨日買って今日読み終わってたので、帰りに貸してもらいました。
そしてさっき読み終わりました。同期も言ってたけど、読むのに2時間はかからないかな。
堂上教官ツンデレ素敵ですカッコいい結婚して!!!!!雨だと無能なあの人をちょっと思い出す(笑)